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自宅にいて家人がいないときは食事が面倒で、食事の時間が不規則になる。空腹に耐えられなく なると、かんたんな料理をすることもあるが、たいていはコンビニのお世話になる。24時間営業のコンビニは、その名のとおり便利である。そう思うのは都会 に住む人々のライフスタイルが影響している。地方に行くと、お店は夜7時前には閉まり、近くにコンビニもないところが多い。私の実家がある田舎町も同じである。コンビニを必要としないライフスタイルの人が多いから、それを不便だとは感じない。

いま政府の諮問機関で、コンビニの深夜営業の是非をめぐって議論をしている。その背景にはエコライフもあるが、防犯対策も争点となっている。賛成派は、犯罪を誘発したり、若者の溜まり場になるから深夜営業は自粛したほうが良いという。

自粛反対派は、コンビニは深夜の駆け込み寺の役割を果たしたり、災害時の食料や水の供給ができるからという。痴漢に襲われたり誰かにつけられているといっ て、コンビニに駆け込んでくる件数が年間1万3千件あるという。その40%あまりが深夜の時間帯だそうだ。だから、深夜にコンビニが開いていないとかえっ て治安の悪化に結びつくのではないかという意見である。さらに、多くの自治体では地域のコンビニと協力して、災害時に被災者におにぎりを配る、トイレや水 を提供するといった役割が期待されている。コンビニが24時間営業だから災害対応が可能なのだという。

賛否両論があって、双方の歩み寄りが困難な状況にある。コンビニの深夜営業の是非だけを議論すると、どちらの意見ももっともだと思えるからだろう。そもそもなぜコンビニが必要なのかという視点での議論もある。

都会人の働き方も生活もどんどん深夜化し、単身世帯も増え、便利さを求めるライフスタイルが定着したから、コンビニの深夜営業も増えたということだ ろう。とすれば、現代人の働き方も含めた社会全体のライフスタイルをどういう方向に持っていくかという政策論議をしないといけないのではないか。

個人的には、便利さに慣れてしまった都会人としての自分のライフスタイルをどうするかということだ。山小屋にこもって晴耕雨読の生活をすることが自分の理想なのか?

※SNS投稿記事(11-10 22:46)を転載します。

研修でも話をしてきた「デジタル原住民 Digital Natives」を取り上げたNHKスペシャルが、いま放送されている。アメリカでは2006年に社会現象として議会でも取り上げられた。もちろんビジネス界でも大きな注目を集めていたものだ。世界のトップ企業500社から参加した経営幹部たちがラスベガスで会議を開いたことも記憶に新しい。

日本でも、デジタルネイティブを取り上げた特集がテレビで放送されるくらいに世の中が変わってきたということだ。二年前に、某業界団体のマーケティング委員会で話したときに、皆さんはどこまで変化を認識され、ビジネスに活用されてきたのでしょうか? 某社長は、「デジタル移民になりなさい、ということですね」と私に確認された。そのとおりである。

50代以上の世代は活字文化に育ち、生まれたときからテレビがあった世代とは文化が違う。いまは、少年時代からインターネットがあった時代に育った人が増えてきている。そういう若者をデジタル原住民という。その先頭集団が日本でも76世代といわれ、新しいビジネスを生み出してきた。

40代以上の人は、デジタル原住民ではないが若い世代のエネルギーなしにビジネスはできないのだから、優秀な人材を確保し育てる上においても、デジタル原住民の文化を知らなければ、時代に取り残されますよ。原住民にはなれないのですから、デジタル移民にならない限り、これからの、いや今のビジネスのありようは分かりません・・・というのが私のメッセージである。

三日後の研修でも、改めてリーダを目指す人たちにメッセージを発信したいと考えている。物事の見方、考え方がしっかりしていないと、手法だけに捉われることになり、進むべき方向を見失う危険があるということだ。

「アメリカは違う」といっている人は、聞く耳と学ぶ心を持っていないということに気づいて欲しい。いまテレビを見ながら書いているが、アフリカのウガンダでも少年がSNSを使った活動をしている・・・ということを紹介している。一日に何十回もSNSで情報を発信し、メールやチャットもして世界の友だちと話し合っている・・・ということだ。

こういうことは聞いたり読んだりするだけでは分かりません。自らが行動しないと、いま世界で何が起きているかが分からない。それが分からないと、日本でのビジネスも仕事も分からないという時代である。英語が分からなくても、情報は日本語で入手できる。ほぼ即日で諸外国の情報が日本語に翻訳されている。そういう作業なしには、日本のメディアも生き残れないということである。

〔追記〕 11-16 14:27

NHKスペシャル「デジタルネイティブ」の再放送があったので録画しました。デジタル原住民たちにとっては、現実と仮想の世界はひとつの世界です。それだけでなく仮想の世界で、会ったこともない世界の大人たちを使ってビジネスをする中学生も存在します。13歳のCEO(最高経営責任者)が起業して三ヶ月で1000万円を売り上げているという話などが紹介されています。

クリントン下大統領たちが参加する国連主催の国際会議に、世界の若者たち2000人が招待されてSNSでの活動を発表した、元ソニーCEOの出井さんたち世界の経営者たちが参加する起業家会議で、ビジネスモデルを説明し出資を求める発言があったことなどは記憶に新しいことです。 ,p> 現実の世界でしか生活していない人やビジネスの経験のない人は想像もできない、仮想世界での人生、ビジネスが拡大していることを認識させてくれることでしょう。私が話してもみんなは信じない(笑)