青雲、一身の独立
坂の上の雲・・・好古・真之兄弟を通してみる明治中期以降の日本の姿がわかりやすく映像化されている。原作を読んだのはずいぶん昔のことだが、古本屋で
買った全10巻を一気に読んだ記憶がある。一気にといっても、前に戻ってもう一度内容を確認しながら、次はどう展開するのかとわくわくしながら、自分も想
像するのが楽しかったものだ。
テレビドラマはホントはちがった面白さがある。今日が二回目だが、本にはない話がいくつも展開している。好古、真之、子規たちがどういう志をもって勉学に励み、自らが生きるべき道を模索していく。
ひとりひとりが一身独立を目指してがむしゃらに生きた時代、予備門や軍に身をおいたわかものたちはみんな、自分がこの国の将来を導くのだという気概を持っていたのだと思う。
一身の独立が一国の独立につながることを承知していたのである。「学問おすすめ」から引用された言葉だが、いまの世の中でいう自立に近いが、たんに個人が経済的に自立するという意味とは異なる。
国のため、民百姓のために選ばれた人間は命を賭ける義務があるという精神に満ちていたのだと思う。英国貴族のオブリージュに近かったのではないか。面白い時代だったことだろう。生まれるのが遅かった!
ドラマの面白さは、ひとえに野沢尚という稀有の脚本家が史実をにらみながら創造した脚本、三人の主人公と彼らを取り巻く人物像を鮮やかに演じる俳優陣、監督たちの努力の結果である。
それにしても野沢尚はなぜ若くして自殺するに至ったのだろうか。彼のような人材が早く逝ってしまったのは重ね重ね残念である。
テレビドラマはホントはちがった面白さがある。今日が二回目だが、本にはない話がいくつも展開している。好古、真之、子規たちがどういう志をもって勉学に励み、自らが生きるべき道を模索していく。
ひとりひとりが一身独立を目指してがむしゃらに生きた時代、予備門や軍に身をおいたわかものたちはみんな、自分がこの国の将来を導くのだという気概を持っていたのだと思う。
一身の独立が一国の独立につながることを承知していたのである。「学問おすすめ」から引用された言葉だが、いまの世の中でいう自立に近いが、たんに個人が経済的に自立するという意味とは異なる。
国のため、民百姓のために選ばれた人間は命を賭ける義務があるという精神に満ちていたのだと思う。英国貴族のオブリージュに近かったのではないか。面白い時代だったことだろう。生まれるのが遅かった!
ドラマの面白さは、ひとえに野沢尚という稀有の脚本家が史実をにらみながら創造した脚本、三人の主人公と彼らを取り巻く人物像を鮮やかに演じる俳優陣、監督たちの努力の結果である。
それにしても野沢尚はなぜ若くして自殺するに至ったのだろうか。彼のような人材が早く逝ってしまったのは重ね重ね残念である。