ワコールの創業者塚本幸一さんの経営理念とリーダーシップを如実に語るエピソードが、「昭和の名経営者列伝」(日経ベンチャー2004-11-15) に掲載されている。

 「労働組合の正式な要求はすべて無条件で通す」……。

労使交渉の席上、全社員を信頼しきるという姿勢を宣言し、労働組合の要求の中身を見ることなく、その場で判を押したというエピソードである。その結果、恐ろしいとしか言いようのない変化が社内に起こったという。その時の言葉が残っている。

 社員は、私用など全くなくなり、トイレに行く時でも走っていきます。経費はダァーっと落ちるし、能率はグワァーっと上がってきます。チームの総合力は素晴らしい人間関係の上に成立することを、身をもって痛感しました。以来、「相互信頼」こそが経営の根幹だと信じるようになったのです。

人が人を変えられると思ったら大きな過ちを犯します。人は誰かに感化されて大きく変わることはあるでしょう。でも、それはその人自身の意思で変わったんです。相手を服従させるんじゃなく、お互いの意思でやっているという関係を築くことが一番素晴らしい。

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今蘇る 日本のDNA
 かつて“奇跡”と呼ばれた国があった。戦争によって多くの貴重な命を失い、国土は焦土と化しながら、生き残った男達はわずかな年月で、世界有数の経済大国を築き上げた。

 不況、インフレ、労働争議、貿易摩擦、円高――男達は次々と押し寄せる荒波に耐えながら、人を育て、モノを作り、それを世界中に売って歩いた。我が“ニッポン”はそうして出来上がった国だ。

 平成不況に疲れ切った今の経営者は、「あの頃は、時代が良かったんだ」と冷笑する。しかし、松下幸之助は、井深大は、本田宗一郎は、「良い時代」に居合わせただけだろうか。否、彼らはこう言うに違いない。

「無」とは一所懸命に努力すること 心の中を「空」にして決断せよ

仏教には、戒律・禅定・知恵という三つの要素がある。戒律は、社会的なルール、人間として最小限守らなくてはいけない規則。禅定は、体験によって、ものを会得していくこと。そして、戒律を守り、禅定を修得することによって浮かび上がってくるのが知恵である。

日本企業の社是・社訓は、「和」「誠実」「努力」が圧倒的な比重を占めているようだ。しかし、なかにはユニークなものもある。

(1)「お客様第一、上司は二の次」。
(2)「きょうのお客様は、あす来ないかもしれない。今何をするか、それがこのビジネスのすべて」。
(3)「当願衆生(まさに願わくは衆生とともに)」。
(4)「お役立ち経営」。
(5)「自ら機会を創り出し、機会によって自らを変えよ」。
(6)「実り高き喜びは、種をまく努力をした者のみに与えられる」。
(7)「手を汚さないようなヤツはものにならん」。
(8)「ブルドッグ根性」。
(9)「英知をつなげるエレクトロニクスの会社」。
(10)「誠実に問題に取り組みます。問題と取り組む誠実な態度が信頼のもとです。問題があれば、チャンスがあります」。
(11)「!?△〇」。
(12)「会社の盛衰は、吾々の双肩にあり。極力、奮闘せよ」。
(13)「企業は潰れやすい。しかし、個人は潰れるわけにはいかない」。
(14)「亀の歩みは兎より速いことを知れ」。
(15)「夢追い子ども主義」。
(16)「社訓『青春』」。
(17)「愛し愛され」。
(18)「おもしろ、おかしく」。

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