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The Beer Game

「ビ−ルゲ−ム」は、産業における生産流通システムのロ−ルプレイングシミュレ−ションで、ビ−ルの生産流通を模したゲ−ム盤でプレイされる。このゲームは、経済ダイナミックスやコンピュ−タシミュレ−ションの概念を経営の学生に手ほどきするために1950 年代後半にMIT で開発され、現在も高校生から最高経営責任者や政府の役人にいたるまで世界中でプレイされている。またインターネットの普及に伴い、オンラインで手軽に参加できるようになっている。オンライン版のThe MIT Beergameはこちらから参加できる。Browser版とJava版があり、常時数十組のゲームが進行中である。またパソコン用ソフトウェアではSTELLAPowerSimがポピュラーであり、ビールゲームも添付されている。なお、Beer Gameの詳しい説明はSystem Dynamics Society 公式ホームページを参照されたい。同日本支部はこちらです。

 「ビールゲームは,システムダイナミックス(System Dyanmics: SD)を学習するロールプレーイングゲームである。当初は,「生産流通システムゲーム(production distribution game)」と呼ばれていた。「ビール」というのは,勉強し過ぎの典型的なMIT大学院生に,このゲームは勉強ではないと思わせる一つの工夫とも推察される。好都合にも,ゲームのトークンに使うコインは,形がビールとイメージが重なる。ゲーム盤には「工場」・「一次卸」・「二次卸」・「小売店」の役割があり,参加者はチームとなって各ビールゲーム盤に向かい勝敗を競う。しかし,このゲームの本当の目的は勝敗にはない。ゲームの参加者が,一つの複雑なシステムの意思決定を分担し相互に圧力を感じながら自らの意思決定を遂行するロールプレイングを通して,人間の合理的な意思決定がフィードバック情報の誤認のためにパラドックスを引き起こす過程を体感する。こうして,「システムの内的構造が行動を生む」というSDの大原則と共にシステム思考とはどういうものかを体験的に学習し、SDへの入門的な役割を果たす。ネットワーク対応のWindows用ソフトPowersimでは、ビールゲームの各役割を各パソコンで分担できる。」 …神戸大学大学院経営学研究室編 『経営学大辞典』より

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