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ピロソポス Philosophos

ギリシャ語で「知恵を愛する人」という意味。古代ギリシャの哲学者ピュタゴラス(昔、算数で習ったのは『ピタゴラスの定理』だが、最近はピュタゴラスと訳しているようだ)が、20年におよぶ旅の末にイタリア南部のクロトンの地に落ち着いた。そこでピュタゴラス教団を設立し、「Philosophos ピロソポス」というコトバを作り出し、それによって教団の目標を明らかにした。

オリュンピア競技祭を見に行ったとき、プレイウスの僭主レオン公から、「貴殿は何を専門にしているのか?」とたずねられた。これに対してピュタゴラスは「私はピロソポスです」と答えたという。そんなコトバをはじめて聞いたレオン公に説明を求められて、ピュタゴラスは次のように答えた。

「人生とは国民的祝典のようなものです。ある者は賞金を目当てに、またある者は名声と栄誉を求めて集まってきます。しかし、ここで起こるすべてを観察し、理解しようとして来るものは多くありません。

同じことが人生についても言えるでしょう。ある者は、富への愛によって動かされ、ある者は権力と支配を欲する情熱に盲目的に引きずられています。

しかし、もっとも優れた人間は、人生の意味と目的とを見出すことに専心するのです。自然の神秘のベールを剥ごうと努力するのです。これこそ私が、知恵を愛する人と呼ぶ人間です。」

(Simon Singh著 『フェルマーの最終定理』より)

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