今朝、知らされた。亡くなった...と。
今年、還暦を迎える人生の大きな転換点だった。
昨年、病魔におそわれ手術をした。
突然、人は亡くなるものなのか。

人の死は必然であり、厳粛なものである。
死を前にして、本人と家族はなにを思うのか。
当事者にしか分からない人間の心のありようだ。
他者には分からない。立ち入るべきことではない。

人はそれぞれの価値観をもって生きている。
若き者たちは「人生」のありようを考える。
迷いや悩み、喜びや楽しみ、そして希望と絶望...。
それらの狭間に生きる道を探し続ける。

人間五十年...を考えはじめた人はどうか。
下天の内をくらぶれば夢まぼろしのごとくなり...。
有限の生命のはかなさを考えざるを得ない。
「生命」のありようを求めて生きていく。

生命に宿る「たましい」を思う、というべきか。
魂魄...魂は精神を、魄は肉体をつかさどるたましい。
魂は冥途にござれども、魄はこの世に留まりて...。
仏教の「諸行無常」を意識する。

「諸行無常、是生滅法、生滅滅已、寂滅為楽」
「いま」を生きている人間の勝手な思いである。
おなじ時代を生きて亡くなった人間の無念さは、
いかばかりであっただろう。

明日はわが身である。

OfficeスイートがスタンドアローンからWEBへ流れている。古くはSun/StarOfficeがマイクロソフト独占への抵抗として始まったが、昨年8月にWritelyベータ版が公開されるとブログの口コミで多くの人に支持された。

そして半年後、Writelyを開発したスタートアップ会社Upstartleは、新たな時代の覇者を目指すGoogleに買収された。

Sunとの提携で期待された「Google Office」実現への第一歩かもしれない。すると、つぎに買収されるのはWeb表計算としてiRowsそれともwikiCalcなのだろうか?

WritelyはAjax(Asynchronous JavaScript + XML)を使っており、ブラウザ経由で文書を編集したり共有することができ、オンラインでセキュアに保存しておくこともできるのが特徴。将来のWebで共有・編集する文書はXMLベースになり、そのためのツールが普及するのであろうか?

わたしは自分の情報整理や文書作成・編集および共有のためにブログツール、Movable TypeやLiveJournalあるいはsemagicといったものを使い出してからMS Officeはほとんど使わなくなった。写真や表を含む簡単な文書はhtmlとnotepad(時にはmkeditorやsakura)でこと足りている。さらに利便性を求めるとすると、個人的にはWeb Officeへの流れを歓迎する。

暗号に関する記事を書いたが、これを下調べする中でJW-Stumpelさんに出会った。同氏が関係したオランダ政府経済省の報告書The Future of electronic Communication(2005年7月)の存在を知った。ネットワーク情報セキュリティ調査の一環として参考になる資料である。

Stumpelさんはオランダ在住。奥様は日本人で「オランダ事情」についてブログ発信(忘れな草の空の色)されている。その一部を読ませていただいた。日常の何気ない話の中で、オランダ人気質やその文化を知ることができる。また、宗教・政治や国際事情にわたる話があったり、日本に帰国して生まれ故郷を訪れたときの話があったりする。「故郷とは、私にとって、心の中で帰りたいと思う場所こそが故郷なのだ。」という心情はよく理解できる。私より少し年配ではあるが同じ時代を生きてきた日本人として共感を覚える話に満ちている。

20世紀でもっとも有名な暗号機が「エニグマEnigma」である。簡単な機会で複雑な暗号を作ることができ、第二次世界大戦でドイツ軍が無線通信に使用。大戦初期の電撃作戦に貢献した。ドイツ軍はエニグマに絶大な自信を持っていたため、これが連合軍に解読されるとは思っていなかった。

しかし、イギリス軍はこの解読に全力を挙げ、Alan Turingたちがその解読に成功した。その結果、連合軍は戦いを有利に展開することができ、ノルマンディ上陸作戦を成功に導いたといわれる。また歴史家によれば、この暗号解読の結果、戦争を2年間早く終結させることができ多くの人命を救ったともいう。

この解読はイギリスのBletchley Parkで大掛かりな解読チームによってなされた。それを記念した博物館がロンドンの北西50マイルにある。左の写真は同館所蔵のEnigma Machineである。このほかに歴史上有名な暗号機としてThe Bombe, Lorenz, Colossusがあり、同館に展示されている。

2月12日から17日間の旅をした。国の委託調査の一環としてヨーロッパ各国を訪問し述べ30人以上の政府関係者と民間企業の経営者と話した。日本を経つときにはアポイントが半分も確定しておらず日程も不定で、旅をしながら飛行機・電車とホテルを予約しなければならなかった。

訪問先の日程が変わればフライトとホテルをキャンセル・新規予約をする。2週間の間に10カ国を出入りするという強行軍であった。早朝5時に起きてロンドンからブラッセル行きの電車に乗り昼食をはさんだ二つのミーティングを終えたその足で午後4時のベルリン行きの飛行機に飛び乗る...。

翌日のベルリンでの連邦内務省ほかとの打ち合わせのあと夕刻にはブラッセルに戻り、夜8時からミーティングといった具合で息をつく暇もなかった。時間を見つけて残るミーティングの確認とその日程に合わせた飛行機とホテルの手配......。