今朝、知らされた。亡くなった...と。
今年、還暦を迎える人生の大きな転換点だった。
昨年、病魔におそわれ手術をした。
突然、人は亡くなるものなのか。
人の死は必然であり、厳粛なものである。
死を前にして、本人と家族はなにを思うのか。
当事者にしか分からない人間の心のありようだ。
他者には分からない。立ち入るべきことではない。
人はそれぞれの価値観をもって生きている。
若き者たちは「人生」のありようを考える。
迷いや悩み、喜びや楽しみ、そして希望と絶望...。
それらの狭間に生きる道を探し続ける。
人間五十年...を考えはじめた人はどうか。
下天の内をくらぶれば夢まぼろしのごとくなり...。
有限の生命のはかなさを考えざるを得ない。
「生命」のありようを求めて生きていく。
生命に宿る「たましい」を思う、というべきか。
魂魄...魂は精神を、魄は肉体をつかさどるたましい。
魂は冥途にござれども、魄はこの世に留まりて...。
仏教の「諸行無常」を意識する。
「諸行無常、是生滅法、生滅滅已、寂滅為楽」
「いま」を生きている人間の勝手な思いである。
おなじ時代を生きて亡くなった人間の無念さは、
いかばかりであっただろう。
明日はわが身である。