ドレスデンの街とマイセン磁器
友人がベルリンの出張の帰途、ドレスデンに行ったとのこと。私も二回行ったがいずれも仕事のため街中を見学したことはない。チェコ国境に近い街である。人口が確か50万人くらいのドイツ東部で一番大きい街である。人口からいえば都市というべきであるが、歴史あるところは都会ではなく街であって欲しいと思う部外者の勝手な思い込みがある。
ご存知のようにザクセン選帝侯の宮廷都市として栄えた。2004年に、歴史的建造物の文化的景観が評価されて、エルベ川渓谷一帯が世界遺産に指定された。いま、交通量の増大に対処するために車両用の橋の建設が検討されている。この橋の建設で景観が台無しになるので、そのときは世界遺産の認定を取り消すとユネスコから通告されているそうである。経済発展を望む市民と歴史・伝統を大切にしたい市民に分かれて論争が展開されている。私のようなよそ者は当然後者の立場をとることになる。
一度は観光でゆっくりたずねたい街のひとつである。目当ては重厚なバロック建築とドレスデン美術館、アルテマイスター絵画館である。そして忘れてはならないのが陶磁器マイセンである。18世紀初頭アウグスト強王が威信をかけて建造したツヴィンガー宮殿、そこには日本の古伊万里1000点、柿右衛門が200点もあったといわれている。 (http://www.meissen-japan.co.jp/history.html)
磁器は平和を表現し、人の心にやすらぎをもたらすもの。現代マイセンのテーマは「生きる喜びの表現」である。